新型コロナウイルス対策の国の持続化給付金をだまし取ったとして、警視庁組織犯罪対策特別捜査隊は26日、指定暴力団・住吉会幹部、時田一則容疑者(60)=東京都台東区千束3=ら男性3人を詐欺容疑で逮捕したと発表した。
警視庁によると、時田容疑者らは給付金の申請者をSNS(ネット交流サービス)を中心に募り、応じた若者らを個人事業主と偽って申請していたという。2020年6~8月に給付金計6600万円をだまし取り、一部は組織の資金源になっていたとみられる。
時田容疑者の逮捕容疑は20年6月、40代の男性税理士らと共謀し、新型コロナで収入が減ったと他人名義で虚偽申請し、持続化給付金100万円をだまし取ったなどとしている。時田容疑者は否認しているという。
警視庁によると、時田容疑者らは無料通信アプリ「LINE(ライン)」のグループなどで「フリーターでも個人事業主だし、条件的に大丈夫」「税理士がやってくれるから安心して」と申請者を集めていた。募集に応じた半数近くが、無職の20代だったとみられる。
申請者は、組員らに自身のパスポートや運転免許証などの画像を送信。男性税理士がデータを基に書類を作成し、申請手続きをしていた。だまし取った給付金のうち、半額が時田容疑者や仲介者らに渡っていたという。
警視庁は男性税理士についても詐欺容疑で書類送検する方針。
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