記録的大雨による最上川の氾濫で69世帯全てが浸水被害に遭った山形県戸沢村の蔵岡地区の住民に対し、村が集団移転の是非についてアンケートをしたところ、9割超の世帯が賛成、または条件付きで賛成した。村は安全な高台などへの移転を促す防災集団移転促進事業(防集)の申請に向け、国や県と協議に入る方針を示した。
最上川に面した蔵岡地区は古くからたびたび水害に悩まされてきた。7月の大雨では周辺道路が寸断されるなど孤立状態に陥り、自衛隊が住民をヘリコプターで救助した。
26日に記者会見した加藤文明村長はアンケート結果について、村が目安とした7割を上回る賛成を得られたとして「安住の地を求めている住民の思いの表れだと重く受け止めたい」と話した。
防集は全世帯の合意が前提となる。村は今後、住民への詳細な意向調査などを経て、事業について丁寧に説明していくという。【長南里香】
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