秋田県職員の男と男鹿市の林業会社の元社長が逮捕された贈収賄事件に続き、この男が横手市の業者からも、業務を委託する際に便宜を図った見返りに現金を受け取っていたことが分かり、再逮捕された。佐竹知事は7日夕方、取材に応じ、謝罪するとともに再発防止を誓った。
収賄の疑いで再逮捕されたのは、県秋田地域振興局建設部保全・環境課に所属していた三浦学容疑者(49)。
贈賄の疑いで逮捕されたのは、横手市の土木建築会社「クラフト」の取締役・小松谷行義容疑者(51)。
クラフトは、2023年7月の大雨で冠水した秋田市の秋田中央道路トンネルの復旧に向けた排水業務の再委託先に選ばれた。その際に、三浦容疑者が便宜を図ったとみられ、その見返りに2023年12月、小松谷容疑者から秋田市内で現金100万円を受け取ったとされている。
トンネルの排水業務は、2023年7月中旬から10月下旬までに終わり、クラフトに約1億3000万円が支払われている。
受け取った金について三浦容疑者は、「飲食やギャンブルに使用した」と話しているという。2人は十数年前からの知り合いで、飲食を共にする仲だった。
三浦容疑者は8月に、男鹿市の目黒林業の元社長と同様のやり取りがあったとして逮捕・起訴されている。
県職員の再逮捕を受け、県は6日に会見を開き、建設部の川辺透部長が「県民にさらなる疑念を抱かせてしまったことは、じくじたる思い」と改めて陳謝した。
警察は2人の認否を明らかにしていない。
7日夕方、取材に応じた佐竹知事は「公務員としてあってはならないこと。おわび申し上げる。県警に関係資料を預けている。裏をとって今回の再逮捕になったと思う」と話した。
ところで、クラフトと取引のある会社の人は、逮捕された小松谷容疑者を「人当たりが良く、悪いうわさを聞いたことがない。ニュースを見て驚いている」と話していた。小松谷容疑者はクラフトの取締役のほかに、別の会社の代表も務めていたという。
県は今週中に内部調査を行うことにしている。
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