兵庫県たつの市で2006年、小学4年の女児を刃物で刺し重傷を負わせたとして殺人未遂容疑で逮捕された勝田州彦容疑者(45)が、事件の数分前、現場近くで別の女児に抱きついたことを認める供述をしていることが捜査関係者への取材で分かった。
容疑者は女児2人と面識はなかったとみられ、県警の調べに「女児を物色していた」という趣旨の説明をしていることも判明。県警が経緯を調べる。8日、殺人未遂容疑で送検した。
午前7時過ぎ、容疑者は警察官とともに、たつの署から姿を現した。フードを深くかぶり、うつむいたまま車に乗り込み、報道陣のカメラのフラッシュが一斉に光る中、署を後にした。
容疑者はたつの市の事件について「刺したことに間違いない」と説明した上で「殺すつもりはなかった」と殺意を否定している。
捜査関係者によると、別事件で服役中の任意聴取では、07年に同県加古川市で小学2年の鵜瀬柚希さん(当時7)が刺殺された事件への関与も示唆した。県警は女児を狙った連続襲撃事件の可能性も視野に慎重に調べる。
送検容疑は06年9月28日午後6時20分ごろ、たつの市の路上で学習塾帰りの女児を複数回刺し、殺害しようとした疑い。
直前の午後6時15分ごろ、塾を出たばかりの別の女児が突然抱きつかれる被害に遭っていた。
容疑者は同県姫路市で15年に女子中学生を刺したとする殺人未遂罪で服役中、04年に岡山県津山市で小学3年の女児を刺殺したとして逮捕された。岡山地裁で無期懲役判決を受け、後に確定。刑務所で服役中に捜査員の聴取を受け、加古川市とたつの市の事件への関与をほのめかしたという。〔共同〕
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