南米パラグアイで開催中の国連教育科学文化機関(ユネスコ)政府間委員会は5日、泡盛や日本酒、本格焼酎などの「伝統的酒造り」を無形文化遺産に登録した。沖縄関係では2010年の「組踊」、18年に宮古島のパーントゥなど8県10件の伝統行事で構成する「来訪神 仮面・仮装の神々」以来3件目。日本からの登録は22年の豊作祈願や厄払いの「風流踊ふりゅうおどり」以来23件目。

 伝統的酒造りは、カビの一種のこうじ菌を使い、蒸したコメなどの原料を発酵させる日本古来の製法。各地の風土や気候に応じて、杜氏とうじや蔵人らが築き上げた独自の技術・文化の価値を認めた。

 泡盛は醸造に黒こうじ菌を使う。黒こうじで米こうじをつくり、水と酵母を加えてできたもろみをアルコール発酵させる手法で、「全こうじ仕込み」と呼ばれる。

 県内では無形文化遺産登録を目指して14年に推進委員会が発足。県民運動を展開して機運を高め、19年には県民総決起大会も開催した。琉球料理と共に世界に発信できる文化的価値を強調してきた。

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