重い脳障害がある男性が、死亡前日に自宅を売却させられたのは違法だと訴え、遺族が刑事告発していた不動産会社社長の男について、警察は、書類送検する方針を固めたことが分かりました。

【柳発秀さんの兄 南秀さん】「とりあえず一歩前進したということは、本当に安堵している」

柳発秀さん(当時51歳)は、交通事故のあとに高次脳機能障害と診断され、日常生活にも支障が出ていてた中、おととし、亡くなる前日に不動産会社と自宅を売却する契約を結びました。

遺族は、自宅の売買契約書は本人の意思に基づかずに実印を押させたなどとして、不動産会社社長の男を刑事告発し、捜査の行方が注目されていました。

関西テレビは、不動産会社社長の男に直接、話を聞きました。

【不動産会社社長の男】(Q:刑事告発されているが)「全く身に覚えのないことですので否認です。取引自体が通常の取引であったということで、ご本人の要望通りに行った。不起訴というか、無罪を望みますね。もちろん」

その後の捜査関係者への取材で、警察は、不動産会社社長の男を書類送検する方針を固めたことが新たに分かりました。

【柳発秀さんの兄 南秀さん】「(検察には)適正は判断をお願いしたいというのが私ども家族の願い。一歩でも前に進んで、事件の全容が明らかになることを願うだけです」

遺族は、不動産会社側に損害賠償を求めて提訴もしていて、ことし5月、大阪地裁は遺族側の訴えを全面的に認め、2150万円の支払いを命じています。

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