日本保守党代表で作家の百田尚樹氏が、少子化対策を論じる中で「(女性は)30(歳を)超えたら子宮摘出」と発言したことなどを受け、女性への差別的な言動に抗議するデモやアクションが13日、東京や大阪、名古屋、札幌など全国各地で行われた。東京駅前の行幸通りには大勢の人が集まり、「私のからだは私のもの」などと声を上げた。
百田氏の発言に加え、米大統領選後、「Your body, my choice(お前の体、俺の選択)」というフレーズがSNS(ネット交流サービス)上で激増。女性に向けた差別的な投稿が広がった。
国内でも、女性に性的行為を強要した疑惑が取り沙汰された著名タレントの復帰を望む声が絶えない。こうしたことから、「すべての人が、自分の体を自分のものとして生きられる社会」の実現を訴えようと企画された。
デモを呼びかけたのは、性暴力への抗議を表明する「フラワーデモ」の呼びかけ人でもあったフェミニズム専門出版社「エトセトラブックス」代表の松尾亜紀子さん、避妊や中絶などについて発信する「#なんでないのプロジェクト」代表の福田和子さん、倫理学者で群馬大准教授の高井ゆと里さん――の3人。
寒空の下、呼び掛け人の松尾さんが「怒りと声を集めて、踏んでくるやつらに見せつけてやりましょう。可視化しましょう」と語りかけると、プラカードやイラストをもった参加者から大きな拍手が起きた。続いて、福田さんが「パワーを結集して、みんな元気になる日。みんなで生きる力と希望をつないでいきましょう」などとスピーチした。今後も「#私のからだデモ」と名付けて開催することを検討している。【上東麻子、坂根真理】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。