イビデンは31日、2025年3月期の連結純利益が前期比24%減の240億円になる見通しだと発表した。主力製品の半導体関連部品「ICパッケージ基板」で、パソコンや汎用サーバー向けの需要回復ペースが想定より鈍化。好調な人工知能(AI)用サーバー向けの伸びで補えず、従来予想を20億円下回る。
売上高は微減の3700億円を見込む。記者会見した河島浩二社長はパソコン、汎用サーバー向けの市場について底打ち感はあるとの認識を示す一方「本格的な回復基調に入って需給が安定化するのは25年度後半以降ではないか」と述べた。
一方、巨大IT(情報技術)企業が大規模投資を進めるAIサーバー向けは「想定以上の強い需要がある」と説明。同社の25年3月期のAIサーバー向けの売上高も前期比約3倍を見込んでいるという。
24年4〜9月期の純利益が前年同期比15%増の205億円、売上高は3%減の1815億円だった。ICパッケージ基板でAIサーバー向けなど高付加価値品が利益をけん引したほか、自動車向け部品を手掛けるセラミック事業が為替の円安効果もあり増益を確保した。
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