人間から指示を受けて文章や画像を生成する人工知能(AI)は、ビジネスパーソンにだいぶ浸透してきました。いま広がりつつあるのは、「自律型AI」です。指示をしなくても自ら必要な業務を見つけてくれるため、AIエージェントとも呼ばれます。参考になる記事を選びました。(内容や肩書などは掲載当時のものです)
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米オープンAIの「Chat(チャット)GPT」のような対話型AIは、ユーザーが入力した知りたいことに答えたり、文章を要約したりすることができます。一方で自律型AIは、具体的な指示を入力しなくてもあらかじめ設定した目標を達成するために必要な動作を自ら計画して実行してくれます。
上司と部下に例えてみましょう。上司に言われたことだけを実行するのが対話型AIだとすると、上司の指示から意図をくみ取って自分で考え、業務を遂行できるのが自律型AIです。
米セールスフォースや米マイクロソフトなどIT大手が自律型AIを発表したほか、日本では富士通が「会議AIエージェント」を10月23日から提供しています。各社は企業の課題解決に役立つ自律型AIを開発することで収益源を広げようとしています。
- ・自律型「AIエージェント」、ChatGPTなど対話型と何が違う
- ・富士通のAI、指示なしで会話から作業を推測・実行
- ・セールスフォース社長「自律型のAIで生産性向上」
- ・「エージェントAI」に高い関心 自律的判断で業務を遂行
汎用AI(AGI)にはまだ及ばず
自律型といっても、人間ほどの知能があるわけではありません。特定の業務に特化していて、新しい状況や問題に対応したり、自ら機能を改善したりすることはできません。人間並みの知能を持つ「AGI(汎用人工知能)」にはまだ及ばないようです。
AGIはあらゆる課題に柔軟に対応することができ、人間の感情や抽象的な事柄を理解することもできるといいます。
ただあまりにAIの知能が上がってしまうと、人間の意図に反する行動を取るのではないかという懸念も出てきます。人の意思を介することなく殺傷行為を行う自律型致死兵器システム(LAWS)の規制について国連などで議論が始まっています。
- ・AIにどこまで任せられるか 「エージェント」開発本格化
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