ガルウィングドアといえばスーパーカーというイメージで価格も家が買えちゃうレベルのクルマがキホン。でも頑張れが買える160万円という衝撃価格でトヨタが市販化したのがセラであった。かなり攻めたクルマであったが、全体的にグラスエリアが超絶デカい。だからこそ一部では動くサウナとも呼ばれているが、実際はどうなのか!? オーナーに直撃してみた!!!!!!!

文:小鮒康一/写真:ベストカーWeb編集部

■コンセプトカー大注目で市販化に!! そらもう衝撃のデザインだった

コンセプトカー時代より市販版が未来っぽい感じがするのはなぜか……

 1987年にトヨタが東京モーターショーに展示した「AXV-II」というモデルは、ボディの上半分がほぼガラスで覆われており、まるで航空機のキャノピーのようなキャビンとガルウィングドアを持ったもので、まさにショーカーというのに相応しいものとなっていた。

 当初はトヨタの若手デザイナーが自由な発想で生み出したコンセプトカーの域を出なかったものの、予想以上の反響を受けて、1989年の東京モーターショーではセラの名称でより現実的な内外装を纏って再登場し、翌90年3月に実際に市販されたのだった。

 当時のトヨタ車としては異例なほど個性的な1台だったセラであるが、実際に使用する上では不都合はなかったのだろうか?

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■ガラス多すぎで攻め攻めデザインがイイ!! でもベースはスターレットという衝撃

ご覧の通りガラスエリアがデカい!!

 非常に個性的なルックスを持ち、内装も専用デザインとなっているセラではあるが、基本的なメカニカルな部分は同社のコンパクトカーであるスターレット系のものを使用。エンジンも当時の同社コンパクトカーに多く採用されていたE型エンジン(セラは1.5Lの5E型)が採用されていた。

 一方で特徴的なガルウィングドアはウインドウ部分がドア上方まで回り込んだものとなっており、センターのTバー部分以外はほぼグラスエリアといったもので、強固なBピラー以降は再びグラスエリアとなっていて、リアハッチもほぼすべてがガラスという、非常にルーミーなものとなっている。

 トランクスペースはリアハッチがベルトラインレベルからの開閉ということで、荷物を載せるにはそこまで持ち上げる必要があったものの、スペース的にはスターレット譲りで比較的深さがあり、リアシートも分割可倒式であるため、いざという時は荷室を拡大することもできるのだ。

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■3台乗り継いだオーナー直撃!! 対策すれば問題ないってホント!?!?!?

 そして最も気になるであろう夏場の車内の暑さについてだが、これはセラを3台乗り継いでセラ歴25年の変態(自称)現役セラオーナーである「Mansyo」さんに話を聞くことができた。

 Mansyoさん曰く、「それなりに対策をしておけば、“普通のクルマより暑い”程度ですみます」とのこと。具体的にはフロントガラスを赤外線&紫外線カットガラスに交換し、その他のガラスには車検対応の断熱クリアフィルムを貼っているとのこと。

 またセラにはもともと天井部分をカバーするサンシェードが付属しており、それを装着すればかなり違いが出るということだが、中古車で複数のオーナーを経るうちに失われている個体も多いようだ。

 このようにしっかり対策さえ行っていれば、夏の暑さにも対応できるということだが、95年まで販売がなされていたセラは最終型でもまもなく30年という立派な旧車であるため、まずはエアコンも含め、本来の性能が発揮できる状態にメンテナンスすることが必要と言えそうだ。

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