450年前の戦国大名・上杉謙信が身に着けていたとされる「白頭巾」などの服飾品が、初めて修復されることになった。5日、修復に向けた梱包作業が報道陣に公開された。
米沢上杉まつりの「川中島合戦」。最大の見せ場は、上杉謙信と武田信玄の一騎打ち。
この時に、上杉謙信が頭にかぶっているのが、トレードマークの「白頭巾」。
この謙信の「白頭巾」が、400年以上の時を経て、初めて修復されることになった。
(リポート)
「上杉謙信が戦の場で実際にかぶっていたと伝わる頭巾です。イメージしていたよりも少しとがった形をしています。色も少し茶色がかって見えますが、むしろ400年以上という歴史の重さを感じさせます」
今回修復されるのは、上杉神社が所有する国の重要文化財で、上杉謙信とその養子である上杉景勝が実際に身に着けていたとされる服飾品4点。
いずれも400年以上前のもので、劣化が激しいため、今回、国の補助を受け3500万円の費用と4年の時間をかけて京都で修復される。
謙信の「白頭巾」は、竹で作った骨組みに紙を張り合わせ、その上に絹をかぶせて
作られている。
修復では、まずX線解析で骨組みの状態を確認し、その後、修復の方向性を決めるという。
(梱包する人)
「本日は、今まで保存してきた箱に納めて、その上を梱包箱に入れて京都までお持ちいただく」
こちらも今回修復される、上杉謙信が織田信長から贈られたと伝わる「ビロードマント」。
裏地の損傷が激しく、全体を修復するとオリジナル性が失われるとして、展示のために表面を中心に修復するという。
(上杉家第18代・上杉裕憲さん)
「特別な思いをもって非常に大切に代々残してきている。それが後世に続くように、今回の修復も含めて残していかなくては、と強く思う」
白頭巾など4点は、6日、トラックで京都の文化財保存修理所に運ばれる。
上杉神社では、6年後の「上杉謙信生誕500年」の際に、修復が完了した白頭巾などを公開したいとしている。
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