日本最古の巡礼道とされる「西国三十三所観音巡礼」の札所会は、寺や仏像好きで知られるお笑いタレントのみほとけさん(29)を巡礼のPR大使に任命した。みほとけさんは「1300年以上の歴史ある巡礼と慈悲の道を世界にPRしたい。特に若い世代が仏さまを知るきっかけになれば」と抱負を語った。
西国三十三所は718(養老2)年、長谷寺(奈良県桜井市)の僧、徳道が閻魔大王から起請文と33の宝印を授かったことが始まりと伝わる。近畿2府4県と岐阜県にある33の観音霊場(札所)を巡るルートは、日本最古の巡礼道とされる。当初は人々に受け入れられず長らく途絶えていたが、約270年後に花山法皇が再興した。
「日本巡礼文化の日」の4月15日、みほとけさんのPR大使任命式が今熊野観音寺(京都市東山区)で行われた。札所会会長を務める藤田浩哉(こうさい)住職(76)から巡礼時に着る白い浄衣が手渡された。
みほとけさんは、高校の修学旅行で訪れた六波羅蜜寺(同市東山区)で、空也上人立像(重文)に魅了されて仏像好きになり、これまで多数の仏像を参拝したという。今後、X(旧ツイッター)やインスタグラムなどの交流サイト(SNS)やテレビ・ラジオ番組を通じて巡礼文化を発信する。
またこの日、巡礼者の安全と能登半島地震の犠牲者の追悼を祈願する法要も営まれた。(田中幸美)
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