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<歯磨きは心臓病、認知症、肺炎などの呼吸器感染症のリスクを減らす役割もある。しかし、多くの人々が間違った方法で行なっている>

一生涯のうち、私たちは82日間を歯磨きに費やしており、多くの人々が日々のルーティンとして無意識に行っている。

虫歯や歯周病を防ぐために適切な口腔衛生が欠かせないだけでなく、心臓病、認知症、肺炎などの呼吸器感染症のリスクを減らす役割もある。しかし、多くの人々が間違った方法で歯磨きを行なっている。

ニーム・トゥリー・デンタル・プラクティスの歯科医であるスミタ・メーラ氏に私たちがやりがちな間違った歯磨きと正しい歯磨きについて聞いた。

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間違い1──ホワイトニング歯磨き粉を毎日使用すること

アメリカの国勢調査データによると、2020年時点で約3700万人のアメリカ人が歯のホワイトニング製品を使用しており、毎年数十億ドル(5~6000億円)を費やしている。多くの人々が完璧な笑顔を保つためにホワイトニング歯磨き粉を選んでいるが、本当にいいことなのだろうか?

「ホワイトニング歯磨き粉は一般的には安全ですが、毎日使用したり、高濃度のものを使用すると、歯にダメージを与えたり、歯茎を刺激する可能性があります」とメーラ氏。

「ホワイトニングジェルや歯磨き粉に含まれる過酸化物の含有量が多いと、歯茎にできものや炎症を引き起こす可能性があります。過酸化物の濃度が高いホワイトニング歯磨き粉は、知覚過敏を起こし、痛みを伴うことがあります。そのためホワイトニング歯磨き粉の使用頻度については歯科医に相談することが重要です」

また、SNSなどで活性炭入り歯磨き粉が人気を集めているが、活性炭が表面の汚れをある程度除去する可能性がある一方で、通常の歯磨き粉と比較して大きな利点があるわけではないという。

そして、長期間にわたって毎日使用するとエナメル質にダメージを与える可能性があるだけでなく、通常の歯磨き粉よりもフッ素の含有量が少ないため、虫歯予防に必要な成分が不足しているとメーラ氏は指摘する。

間違い2──食後すぐに歯を磨くこと

朝食を食べた後にすぐに歯を磨いているのではないだろうか。食後すぐに口の中を清潔に保ちたくなるものだが、実は悪影響を与える可能性があるという。

「食後どのくらいの時間で歯を磨くべきかについては多くの議論があります。特に炭酸飲料や柑橘類など酸性の強い食品をとった後は、1時間ほど待ってから歯を磨くことを私は歯科医として推奨しています」

酸性の強い食べ物をとったあとにすぐ歯磨きをすることについて「口の中にある酸を歯全体に塗り広げているようなもの」とメーラ氏は述べるが、エナメル質が傷つく可能性があるという。食後に時間を取ることで唾液が酸を洗い流し、再石灰化でエナメル質が再び硬くなる時間を確保できるという。

また、酸性の強い食べ物や飲み物などの食品を摂取する前に歯磨きする場合にも、少し時間をあけることが推奨されるという。

間違い3── 歯を強く磨きすぎること

歯に強い圧力をかけることで口内の細菌をより多く取り除けると思っている人もいるが、実際には強く磨きすぎることで歯のエナメル質がすり減り、歯茎が後退し、知覚過敏や歯周病の原因になる。

それでは、正しく歯を磨くにはどうすればいいのか? メーラ氏は次のように述べる。

「最も効果的な歯磨き方法は、柔らかい歯ブラシを使って優しく、徹底的に磨くことです。電動歯ブラシは特にお勧めです。小さいヘッドが手の届きにくい部分にも入るので、より優しく磨くことができます」


 

間違い4── 就寝前の歯磨きを怠ること

「患者さんに朝と夜のどちらの歯磨きが重要かを聞くと、皆さんは朝だと答えますが、実際には夜が重要です」

公式ガイドラインでは1日2回の歯磨きが推奨されており、朝の歯磨きが重視されがちだ。しかし、実は夜寝る前の歯磨きのほうがもっと重要だという。

就寝前の時間帯は夕食時に食べたものが口の中で腐敗し、細菌化しているという。また、就寝中は口の洗浄作用がある唾液の量も減るため、自然に口の中がきれいになることがほとんどないという。

歯と歯茎の健康について語るメーラ氏

How to Keep Your Teeth and Gums Healthy Without Going to the Dentist/Neem Tree Dental

 

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