国内最大のクルーズ船が9日、秋田市の秋田港に寄港した。これに合わせ、男鹿市の高校に通う生徒が港を訪れ、船内を見学しながら海の仕事について理解を深めた。

秋田港にお目見えしたのは、クルーズ船「飛鳥2」(※「2」の正しい表記はローマ数字)。全長241メートル、約5万トンの国内最大の豪華客船で、10月3日から始まった日本一周クルーズの途中に寄港した。

これに合わせて港を訪れたのは、男鹿市の男鹿海洋高校の2年生21人。船の現場を身近に感じ、将来の選択肢を考えるきっかけにしてもらおうと、船内見学の場が設けられた。生徒たちはラウンジやデッキなどを回ったほか、乗組員の仕事について説明を受けた。

そこで一つ気になったことが、船で働く乗組員約400人のうち、300人近くがフィリピンなどの外国人乗組員だということ。現場での英語力が求められると思った生徒は「仕事をする上で英語を頑張って勉強しないといけないと思った」と話した。少し英語に自信がなかったようだ。

しかし、生徒たちを案内した日本人乗組員は「英語ができなくても、採用基準には英語は設けていないので、英語に対して抵抗がなければ大丈夫」と説明した。

進路で悩んでいるという生徒は「普通科でも活躍できる仕事があると聞いたので、進路選択の一つに入れようと思った」と話していた。

船の仕事に触れるだけでなく、普段はなかなか入ることができないスイートルームも見学。豪華客船というだけあって10人近くが入れる広さで、ゆったりくつろげる。ちなみにこの部屋は、今回のツアーで1人約223万円。生徒たちは学習の傍ら、リッチな気分を味わった。

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