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食欲の秋ですが、“偏愛めし”って知っていますか?
栄養やバランスを一切気にしない。好きなものを好きなだけということで、万人受けを狙うのではなく“偏愛”が今、話題です。

今、総菜やお弁当に力を入れているドン・キホーテ。
大きなポップには、「みんなの75点より誰かの120点」と書かれています。

2023年から始めたという“偏愛めし”シリーズ。

どういうところが偏愛かというと、天津飯が埋もれるほどあんをかけた、その名も「あんだく溺れ天津飯」や、真っ黒の中華丼はほぼ全てきくらげな、きくらげ好きのための中華丼など。

さらに、厚切りロース肉をのせた丼には、お肉が何と15枚!
まさに背徳感たっぷりの究極のお弁当ばかりです。

ちょっと手を伸ばしにくいのかなと思いきや、客は続々と商品を手にしていきます。

30代女性:
気持ち的にとことんジャンキーにいきたいなってときがあるから、そういうときには、すごい本当に向いてるなって。

30代男性:
週に1日ぐらい偏っててもいいかなって思って、週に1日の楽しみみたいな感じで。

20代男性:
(Q.野菜は少なめですが?)あと納豆買おうと思ってるんですけど、他で栄養取ろうかなって。

「1日くらいはカロリーや栄養を考えずに好きなものを好きなだけ」という客の声が多く聞かれました。

今、こうした偏愛や背徳を意識したラインアップが増えています。

「ローソンストア100」では、ウインナーだけ、ミートボールだけといった“だけ弁当”シリーズが人気に。

さらに、炭水化物たっぷりの背徳グルメを集めた食フェスも開催されるなど、広がりを見せています。

自身も大の偏愛だという、偏愛めし商品開発責任者の犬塚康太さんに開発の理由を伺うと、「色んなところで物価の高騰だとか、そういうところもあって、好きなものにはとことんお金や自分の趣味のところに時間をかける。そういう方々へ向けて、刺さる商品を作ることが勝機」と話しました。

1年間で約400万個の大ヒットとなった偏愛めしは進化を続け、11月から偏愛ぶりも2倍に。

天津飯はもともと多かったあんを200%増量で、もはや飲み物です。

なぜ、ここまで偏愛・背徳グルメが支持されるのでしょうか。

流通アナリスト・渡辺広明さん:
全国民が同じものを食べるというところから、それぞれの好きなものを食べるという形で市場は分散している。分散した市場がそれぞれ活性化しているので、全体市場としては、結果大きくなってくるのでは。

「みんなの75点より誰かの120点」は、まさに現代の細分化する食生活を狙った戦略でした。

そして、この偏愛・背徳めし市場の火付け役となったのが、いわゆる二郎系のラーメンということですが、量も見た目もインパクトがある“ガッツリ系”のラーメンで、好きな人にはとことん刺さる食べ物ですが、流通アナリストの渡辺さんによりますと、こちらも背徳めしの代表例だそうです。

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