高畠町出身の童話作家・浜田広介の業績をたたえ、この1年間に発表された最も優れた童話作品を表彰する「ひろすけ童話賞」の贈呈式が行なわれた。

ことしで34回目となる「ひろすけ童話賞」を受賞したのは、東京の絵本作家・丸山陽子さんの「いつもとちがう水よう日」。
2023年7月~ことし6月までに発表された89作品の中から、「物語と言葉を何度も味わってほしい」との意見が多く上がり、丸山さんの作品が選ばれた。

「いつもとちがう水よう日」は、ある水曜日に起きた、小学1年生の女の子・ありすさんと同じクラスの男の子・かいくんとの出来事を描いた作品。

思わぬ「うそ」から生じたすれ違いや、謝ろうとしてくれた相手の心情への気づき、お互いにもう一度歩み寄る様子など、子どもにとっての「特別な体験」が優しい文章とイラストで表現されている。

授賞式では丸山さん自らが作品を朗読し、出席した関係者は子どもたちの心の優しさが描かれた童話の世界に浸っていた。

(朗読の一場面)
「『ごめんね』『ごめんなさい』『ごめん』わたしがききたかったことば。それとはぜんぜんちがうけれど、かいくんは『ごめん』をきょうもってきたんだ」

受賞のあいさつをした丸山さんは、「人の琴線に触れる作品は、言葉の壁や固定観念を越えていく」「受賞を励みにこれからも多くの人に伝わる作品を書き続けていきたい」とこれからへの決意を述べていた。

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