長野県小諸市の認定こども園で園児28人と職員4人が下痢や発熱などの症状を訴え、保健所はサルモネラ属菌の食中毒と断定しました。園で提供した給食が原因だということです。

長野県小諸市の認定こども園「小諸幼稚園」で、10月28日から29日に園で調理した給食を食べた94人のうち、園児28人と職員4人の合わせて32人が、下痢や発熱、腹痛などの症状を訴えました。

医療機関から連絡を受けた保健所が検査したところ、患者の便から「サルモネラ属菌」が検出され、食中毒と断定しました。

患者は全員、快方に向かっているということです。

保健所は園に対し、11月14日までの3日間給食の提供を停止するよう命じました。

サルモネラ属菌は、肉や卵、魚介類などに含まれ、腹痛や下痢、発熱などの症状を引き起こします。

保健所は、料理をしっかり加熱することや、手洗い・消毒を徹底することを呼びかけています。


■サルモネラ属菌による食中毒 特徴、症状

【サルモネラ属菌による食中毒】(長野県の資料より)
■特徴
サルモネラ属菌は自然界に広く分布しており、哺乳類、鳥類、爬虫類などが保菌しています。特に家畜(ブタ、ニワトリ、ウシ)の腸管内では、常在菌として存在していることが知られています。

サルモネラ属菌による食中毒の原因としては、鶏卵および鶏肉が多く、他の家畜の肉や魚介類なども原因となっています。爬虫類等のペットをはじめとした保菌動物を介して食品を汚染する場合もあります。

サルモネラ属菌は乾燥に強い菌であり、土壌や冷凍環境中であっても数年間生存すると考えられています。 また、小児及び高齢者はサルモネラ属菌の感受性が高く、少量の菌でも発症する可能性があります。

■症状(長野県の資料より)
潜伏期間は通常、6時間から 72時間とされていますが、3日から4日後の発症も珍しくありません。主な症状は腹痛、下痢、発熱(38℃~40℃)、嘔吐ですが、小児では意識障害、痙攣及び菌血症、高齢者では急性脱水症および菌血症を起こすなど重症化しやすく、回復も遅れる傾向があります。また、死亡例も報告されています。

■予防方法は 

■予防方法(長野県の資料より)
・加熱が必要な卵・肉・魚介類などは、中心まで十分に加熱しましょう。
・卵・肉・魚介類などの生鮮食品は新鮮なものを購入し、冷蔵庫に入れて保存し、早めに食べましょう。
・生の卵・肉・魚介類にさわったら、よく手を洗いましょう。
・生の卵・肉・魚介類に使った調理器具は、使い終わったらすぐに洗浄・消毒しましょう。
・小児や高齢者には、加熱不足の卵・肉などを出さないようにしましょう。
・ペット等の動物が食品や食器に触れないようにしましょう。また、動物に触れた後はよく手を洗いましょう。

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