関東運輸局が推奨する左回り観光ルートのイメージ=特設サイト「えのかま巡り~左回りで快適に~」から

 神奈川県の鎌倉市と藤沢市の観光は左回りで――。国土交通省関東運輸局は、両市を観光する際に反時計回りでの電車利用を推進するキャンペーンを実施している。このエリアを周遊する観光客は、鎌倉から藤沢へ右回りで向かう傾向があり、逆コースを勧めることで来訪者の分散を図るのが狙いだ。【蓬田正志】

 2023年の鎌倉、藤沢市内の観光客数は、延べ約3000万人に上る。関東運輸局などによると、鎌倉市内では鶴岡八幡宮、藤沢市内では江の島などが人気スポットだ。近年ではアニメ「スラムダンク」に登場する鎌倉高校前駅の踏切も名所になっている。

 このエリアの観光客は、鎌倉駅周辺から江の島エリアに周遊する傾向がある。このため、両市を結ぶ江ノ島電鉄の鎌倉駅では電車待ちで長蛇の列ができることがあるという。

 関東運輸局は11月、藤沢駅や大船駅から江の島を訪れた後、鎌倉に入る左回りルートを推奨するキャンペーンを開始。第1弾として開設したサイト「えのかま巡り~左回りで快適に~」では、定番スポットや歴史文化、食が満喫できるモデルコースも用意した。

 今月5日からは第2弾を実施。経路検索サイト「ジョルダン」の利用者が到着場所を江ノ電各駅に設定した場合、左回りルートが表示されやすい設定にしたという。

 ただ左回りルートを利用した場合、運賃が右回りより高くなる場合もある。関東運輸局は1月までキャンペーンを実施し、利用者アンケートなどから効果を検証する。

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