森友学園の公文書改ざん問題をめぐり財務省は、自殺した近畿財務局職員の妻の求めに対し、国の審査会の判断に沿わず、「関連文書を開示しない」とする決定を再び行いました。

近畿財務局の職員だった赤木俊夫さん(当時54)は、学校法人「森友学園」に関する公文書の改ざんを苦に自殺しました。

妻の雅子さんは財務省と近畿財務局に対し、検察の捜査に任意提出した資料の開示を求めましたが、「捜査に支障がある」として書類があるかないかさえ明らかにされませんでした。

■国の審査会は「不開示を取り消すべき」と答申

これに対し、雅子さんは不服申し立て行い、審査していた国の審査会は、「不開示を取り消すべき」と答申しました。

しかし財務省は28日、雅子さんの審査請求を棄却し、再び不開示の決定をしました。

■「とんだ茶番劇だなと思いました」と妻

【雅子さん 30日午後】「権威ある機関が審査して答申出してくれて、でも、その答申には答えなくていいルールがあって、国がやっているとんだ茶番劇だなと思いました」

雅子さんの代理人は財務省の決定について「(審査会の)答申と異なる判断の理由が一切書かれておらず、違法である」として、裁決の取り消しを求める裁判を起こすことも検討するとしています。

文書の不開示決定をめぐっては、雅子さんが、取り消しを求めて民事訴訟を起こし、現在、大阪高裁で審理が続いてます。

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