光産業創成大学院大学は3人の新入学生を迎えた(後列中がエクスフュージョンの石井氏。2日、浜松市)

浜松ホトニクスなどが設立した光産業創成大学院大学(浜松市)が、大阪大学発でレーザーを使う核融合発電研究のスタートアップ、EX-Fusion(エクスフュージョン、大阪府吹田市)に勤める研究者を学生として迎え入れた。同社が研究過程で獲得した要素技術を産業向けに応用し、事業化を探るため。光産業発展の一環で支援する。

2日開かれた2024年度入学式には、エクスフュージョン社員の石井雅樹氏(32)のほか浜松ホトニクス出身の2人の計3人が新入学生として出席。エクスフュージョンは浜松市に拠点を構えており、4日にはレーザー核融合発電実現の基盤となるレーザー制御・照射などの実証研究施設を新たに開いた。石井氏ら常勤4人を含む15人が携わる。

エクスフュージョンは核融合発電実現へレーザー制御・照射などの技術を磨く(浜松市)

石井氏は浜松拠点での仕事の傍ら、高精度なレーザー照射などの要素技術の産業応用に向けて同大で今後3年間研究し、博士号取得を目指す。同大の森芳孝准教授はエクスフュージョンの共同設立者の一人で同社最高技術責任者(CTO)を務めている。

入学式では昼馬明理事長(浜松ホトニクス会長)が挨拶し、父の故・昼馬輝夫浜ホト元社長が同大設立を主導した経緯に触れ日本の産業振興に貢献する意義を強調した。静岡大学の日詰一幸学長や浜ホトの丸野正社長も来賓として参列し祝辞を寄せた。

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