記者会見する名古屋市の河村たかし市長=同市役所で2024年7月29日午前10時57分、川瀬慎一朗撮影

 名古屋市教育委員会が、教員団体から校長などに推薦する教員名簿とともに金品を受け取っていた問題に関し、河村たかし市長は29日の定例記者会見で、前市長で教育長も務めた松原武久氏(87)への調査の必要性について言及した。市の調査検証チームは既に歴代教育長への聞き取り方針を示しており、その方針を受け発言した。

 愛知学芸大(現愛知教育大)出身の松原氏は市立中学校長、市教職員課長などを経て1995~97年に教育長、同年から2009年まで市長を3期務めた。河村市長は「あの人は教育出身だし調査しなければならない。本当の事をしゃべってほしい」と述べた。

 河村市長は金品問題を機に、教員人事に一部大学出身者による「学閥人事」があると批判している。この日の会見でも「この仕組みを解体させるまで(調査を)続けてほしい」とし、調査検証チームは8月末までに最終報告書をまとめる方針だが「8月(の最終報告)で終わらせる気はない」と話した。【川瀬慎一朗】

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