米兵による飲酒運転が多発していることを受け、沖縄県は26日、米軍キャンプ瑞慶覧内の映画館で、飲酒運転根絶講話を開いた。海兵隊員や基地従業員など405人が参加した。

 県飲酒運転根絶県民運動の一環で、本年度から米軍も講話の対象にした。県内各地で全50回を予定しており、基地内での開催は今回が16回目。

 県警から出向している県生活安全安心課の仲間洋輔主幹は、日本の飲酒運転の検挙基準や罰則などを説明。「沖縄で飲酒運転を減らすためには米兵の協力も必要だ」と話した。

 2005年にバイクの飲酒運転で自損事故を起こし、重い障がいを負った飲酒運転根絶アドバイザーの宮城恵輔さん(40)も登壇。「安易な考えで飲酒運転するリスクはあまりにも大き過ぎる。俺みたいになるな」と訴えた。

 昨年の米軍関係者による人身事故102件のうち、飲酒絡みは7件(6・86%)。全国ワーストである沖縄全体の構成率(2・77%)の2・5倍近い。

 講話を聞いた海兵隊伍長のフアン・プーポーさん(21)は、「宮城さんの話を聞いて強いメッセージを感じた。飲んだら乗るなということをみんなで共有していきたい」と話した。

 憲兵隊の担当者は米軍関係者が検挙された場合、免許や車は没収され、1~3年は免許が取れないと説明。基地内で検問やパトロール、飲酒検査を強化しているとした。(社会部・玉那覇長輝)

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