東京都国分寺市の強盗事件で、侵入口とみられる勝手口の付近を調べる警視庁の捜査員=東京都国分寺市西恋ケ窪3で2024年10月1日午後3時、菅健吾撮影

 埼玉県所沢市で起きた強盗事件に関与したとして逮捕された男性3人のうち1人が、9月30日に東京都国分寺市であった強盗事件への関与をほのめかす供述をしていることが県警への取材で判明した。「指示役から『逃げたら殺す』と言われて離脱できなかった」と供述している容疑者もいるという。県警は2日、警視庁と共同捜査を始め、指示役の特定などを進める。

 関東地方では8月以降、住宅や店舗を狙った強盗が、東京都国分寺市や埼玉県所沢市の事件も含めて東京都、埼玉県、神奈川県で少なくとも7件起きている。警視庁や埼玉県警などは、闇バイトで集まった実行役が入れ替わりながら関与した可能性もあるとみて、慎重に調べている。

 神奈川県厚木市では8月31日、中古ブランドショップで、高級腕時計などが奪われ、男性3人が神奈川県警に強盗致傷容疑で逮捕された。また同県鎌倉市でも9月3日に質店で腕時計が奪われた。逮捕された実行役は「SNSで高額バイトを見つけて応募した」と供述したという。

 さいたま市西区では9月18日、住宅に押し入った強盗が住人の80代と60代の女性を縛って暴行し、けがをさせ、現金約10万円などを奪う事件が起きた。

 埼玉県警はこれまで、実行役4人を強盗致傷などの容疑で、クレジットカードで現金を引き出そうとした大学生を窃盗未遂容疑で逮捕した。発生時期▽住宅への侵入方法や粘着テープ使用などの手口▽実行役が闇バイト応募者――などが似通っており、県警は指示役が所沢市と国分寺市で起きた強盗事件と同一の可能性があるとみている。

 東京都練馬区の住宅でも9月28日、現金約5000円や高級腕時計、ネックレスなどが奪われた。一部の容疑者が逮捕されているが、現金と時計は見つかっていない。【柿崎誠、安達恒太郎】

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