東京大学などの研究チームはサケの稚魚が海水温の低い沿岸域で成長することで、海流に逆らって長距離を泳ぎ切る遊泳能力を体得することを見つけた。水温上昇などの環境変化が稚魚の回遊に与える影響を探るのに役立つ。
岩手県の川で生まれ、沿岸域に数カ月とどまった後、北太平洋を回遊する稚魚で実験した。稚魚の大きさと育った水温、遊泳能力の関係を調べると、セ氏8〜12度の水温で体重が増えた個体ほど遊泳能力が高かった。岩手県沿岸では水温が同12度を超えると稚魚がほぼ確認されない。海水温が高くなる頃までに海流に逆らえる遊泳能力を獲得し、回遊を始めている可能性がある。
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