宇宙航空研究開発機構(JAXA)は22日、大型基幹ロケット「H3」4号機の打ち上げを26日から30日に延期すると発表した。発射場での点検中に2段エンジンの部品で一時的に不具合が見つかった。不具合は解消されたが、部品の交換や追加の点検をする。
JAXAによると、不具合があったのは2段エンジンを冷ますのに使うバルブで、作動時間が一時的に規定を超過した。万全を期すために部品交換などをする。不具合は人為的なミスではなく、安全面にも問題はないという。
再設定した打ち上げ日時は30日の午後3時46分〜午後5時30分の間で、予備期間として10月31日〜11月30日を設定する。H3の4号機には防衛省が運用する通信衛星「きらめき3号」を搭載する。
H3はJAXAと三菱重工業が共同開発した。初号機は2023年3月に地球観測衛星「だいち3号」を載せて打ち上げられたが失敗した。原因究明と再発防止の対策を施した2号機は、24年2月に打ち上げに成功した。24年7月の3号機は地球観測衛星「だいち4号」を宇宙空間の軌道に投入し、本格的な実用段階に入った。
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