宇宙航空研究開発機構(JAXA)は28日、大型基幹ロケット「H3」4号機の打ち上げを30日から延期すると発表した。発射場がある種子島宇宙センター(鹿児島県)周辺で当日の天候悪化が予想されるため。新たな打ち上げ日は未定で、決まり次第発表する。
4号機には防衛省が運用する通信衛星「きらめき3号」を搭載する。打ち上げの延期は今回で3度目になる。当初は20日を予定していたが、同じ発射場を使う大型ロケット「H2A」49号機の打ち上げが遅れたことに伴い、26日に延期した。その後、点検中に2段エンジンの部品で一時的に不具合が見つかり、部品の交換や追加の点検を実施するため、30日に再延期していた。
H3はJAXAと三菱重工業が共同開発した。初号機は2023年3月に地球観測衛星「だいち3号」を載せて打ち上げられたが失敗した。2号機は原因究明と再発防止の対策を施して、24年2月に打ち上げに成功した。24年7月の3号機は地球観測衛星「だいち4号」を宇宙空間の軌道に投入し、本格的な実用段階に入った。
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