2024年9月大分県大分市に住む小学6年生が、ある国家資格の試験に合格したという。高校生や社会人レベルの難問を見事突破したスーパーキッズ。
合格の裏には、小学生ならではのある努力が隠されていた。
県内でこの8年間に合格した小学生はただ一人「第二種電気工事士」
この記事の画像(7枚)黙々と作業を進めているのが今回の主人公、大分市に住む小学6年生の上田理人くん12歳。
「完成した時の達成感が1つの楽しみ」そう語る理人くんが9月合格したのが第二種電気工事士の資格試験。
住宅などの電気工事が出来るようになる国家資格で、合格率は約70パーセント。今回の技能試験は全国約5万人が受験した人気の国家資格である。
高校生や社会人レベルの問題が並ぶ中、学科試験と技能試験を通過し合格した理人くん。記録が残るこの8年で小学生で合格したのは県内で理人くん1人だという。
きっかけはお父さんの働く姿
技能試験では、制限時間内に配線図を見てその配線を完成させなければならないという。
こちらは、理人くんが技能試験に向けて練習用として使ったケーブル。
その量は3か月間で実に7.5キロ分。合格をつかみとった理人くんの努力の証でもある。
第二種電気工事士の資格を取ろうと思ったきっかけについて、理人くんは「電気工事がすごく身近にあったし、お父さんとかが大変そうに働いているのを見てたから少しでも役に立てたらなと思って勉強を始めた」と話す。
そう。理人くんの実家は電気工事を請け負う会社。県内の飲食店や人気観光地などを中心に取り引きがあり、理人くんは幼いころから作業場でお父さんやおじいちゃんが仕事をする姿を眺めていたという。
理人くんの父・上田潤さんは「昔マンションに住んでて、ほかの階の子供が『イヤホンが壊れたんで修理してほしい』と持ってきて。休みの日に、はんだごてを使いながら修理をしていたら、ずっと張り付いて『それ何?何?』と聞きよったんでやっぱ興味はあったんかな?」と、理人くんが幼いころに電気工事に興味を示す片鱗を見せたときの思い出を語った。
理人くんは「面白みのある人」「何に対しても一生懸命」
理人くんの友達は、国家試験合格について「近くにそんなすごい人がいるというのがすごいなと思った」「いつもは静かな人だけど話したときに面白みのある人だと思う」「何に対しても一生懸命で結構、陰で頑張っているタイプなのでかっこいい」などといった称賛の声が聞かれた。
合格の裏には通っている大分市の長浜小学校も大きく関係している。
学校の宿題の1つ、自主学習ノートにその答えがあった。
理人くんのノートを見せてもらうとそのほとんどが配線図など電気工事に関する内容。
受験を決めた2023年11月以降、毎日のように勉強に励んでいてその成果が今回の合格に結び付いた。
ノートを見た先生からは…「何やってるか全然分かんないって言われます(笑)」と話す理人くん。いまは、商業施設の消火設備などの工事が出来るようになる消防設備士の試験に向けて勉強に励んでいるという。
「大変だと思うけどお父さんとかおじいちゃんのためにも頑張って、あきらめず勉強していきたい」と今後の意気込みを話す理人くん。
合格を目指す原動力は幼い頃から憧れてきた身近な存在である。
(テレビ大分)
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