何かに集中すると、ついつい口が「ぽかん」と開いてしまう光景。
かわいらしいんですが、実はこの「お口ぽかん」が危険だと言うことを知っていますか?

乾燥するこれからの季節は、特に要注意。
しかも、お子さんも大人にも、リスクが3つあるんです。

取材したのは、健康のためにスポーツとかむことの大切さを学ぶイベント。
やわらかい食べ物が増えたこともあり、子どものかむ回数は減ってしまっているといいます。

この日はガムを使ってかむ力をチェックしたり、お口がぽかんとしないために、どうすればいいのかレクチャーされました。

子どもたちは真剣に話を聞いていましたが、徐々に口が開き気味に…。
これが、お口ぽかんの状態。
気づいて閉じる子どももいました。

このお口ぽかんには、実は3つの危険が潜んでいるそうです。

つむぎ歯科クリニックの桐生賢太院長は、「お口ぽかんは、最初に歯並びが悪くなるリスク。そして、口呼吸をすることによって虫歯や歯周病が増悪するリスク。それと、口呼吸によってウイルスや細菌などが入りやすくなり、風邪などにかかりやすくなるリスクというのがあります」と指摘します。

まずは歯並びです。
お口ぽかん状態だと、歯を外側から内側に押さえる力がなくなるため、前歯が出やすくなるといいます。

2つ目は虫歯のリスク。
口の中は、唾液でぬれていることで虫歯から守られています。
口が開いて乾燥すると細菌が増殖しやすくなるのです。

そして3つ目、今の季節に心配なのが風邪などウイルスへの感染です。
口から直接細菌が入ることで、感染へのリスクが高まります。

この“お口ぽかん”は『口唇閉鎖不全症』というもので、朝日大学の齊藤一誠教授らの研究によると、子どもの約3人に1人にこの症状がみられるといいます。

つむぎ歯科クリニック・桐生賢太院長:
日常生活で、お子さんがテレビ見ている時、YouTubeを見ている時などにお口が開いていないかを一つ、注意してもらえればと。

実は、大人も注意が必要なんです。
例えばご飯を食べる時にくちゃくちゃ音が出る、食べこぼす、またはいびきをかく、こういったサインがあると、口の筋肉が弱っている可能性があるといい、結果、口が開いて虫歯や感染症のリスクにもなるということです。

お子さんにオススメな方法が、「吹き戻し」というおもちゃです。
口の周りの筋肉のトレーニングになるそうですが、もう1つ方法としては、例えばストローで息を吐き出して水をブクブクさせること。

お母さんに怒られるかもしれませんが、予防には効果的だということです。

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