『俺は100歳まで生きると決めた』加山雄三著(新潮新書・836円)
「俺の全盛期は70代だった」
本書の取材で加山雄三さん(87)に長き芸能人生を振り返っていただいたとき、そう口にされたのです。「若大将」の愛称から連想する若き日の華やかなエピソードが出てくると思いきや、意外な言葉に驚きました。さらに、こう続いたんです。「70歳で攻めに転じて、俺は変わったんだよ」
昨年亡くなった谷村新司さんらとバンド「ザ・ヤンチャーズ」を結成し、別のバンドではロックフェスにも参戦。全国コンサートツアーの合間を縫い、紀行番組『若大将のゆうゆう散歩』で日本中を歩き回る。ほぼ休みがなかったという70代のエピソードを、加山さんは楽しそうに話されました。
その充実した日々があったおかげで、後に見舞われる〝愛船〟の火災や命の危機を乗り越え、現在の元気な暮らしがあるそうです。
コンサート活動からは引退した加山さんですが、何と未発表曲が16曲もあり、いつか発表したいとのこと。まだ攻め続ける若大将の人生論を、ぜひご一読ください。(新潮社出版企画部 葛岡晃)
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