今月から保育園に通う1歳になったばかりの息子がいます。つかまり立ちはしますが、移動はハイハイで歩く気配がまったくないことが気になっています。人と比べるのはよくないと分かってはいますが、同じ月齢の子供が歩いているのを見ると、心配になります。歩行を促すトレーニングをした方がいいのか、自然に任せた方がいいのか。初めての子供だけに、夫婦ともにいろんなことが気になります。

子供の成長に関心のあるあなたなら、これまでに多くの育児書を読んでこられたことと思います。きっと、どの本にも「子供の成長には個人差があるので焦らないこと」と書かれていたと思いますが、私も同意見です。今は歩かないことが心配のようですが、保育園に通うようになり、これからは、他のお子さんの様子を見て、心配のもとが増える一方だと思います。

そのたびに誰かに相談したとしても、おそらく「気にしないでいい」という返事しかこないと思いますが、あなたはそれができないのですよね。ならば、きょうは、「気にならなくなる方法」をお伝えしたいと思います。それはズバリ、お子さんのすべてを認めるということです。

「気になる」ということは、お子さんの現状を否定しているということになります。これではダメ、と思うから悩んでしまうのです。逆に「これでOK」「これが私の息子」と、息子さんのすべてを丸ごと認めるようにすると、何があっても気にならないどころか、いとおしささえ感じ、あなたの笑顔も増えるはずです。

息子さんには満足できない部分もあるかもしれませんが、満足できる部分はその何十倍もあるはずです。どちらを見て過ごすかで、子育ての楽しさはずいぶん変わってきます。子育ては楽しまなきゃ損ですよ。

(こどもコンサルタント)

プロフィル

原坂一郎(はらさか・いちろう) 23年間の保育士勤務を経て平成16年から、こどもコンサルタントとして研究・執筆・講演活動を行う。日本笑い学会理事。自他共に認める怪獣博士でもある。

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