相次ぐ『自動車の盗難』 海外でも人気のトヨタの車が狙われる傾向 ハンドルロックなどの対策を
もし大切な愛車が突然、盗まれたら…。
相次ぐ自動車の盗難被害。大阪市内で車を盗まれた女性が、悲痛な思いを語りました。
■子供の送り迎えや買い物…愛車の盗難で生活に支障が
【車を盗まれた被害者】「アルファード盗まれました」
「6人家族、ファミリーカー盗まれたら大変なんだけど?どーすんのよ」
車を盗まれたことをSNSに投稿していたのは、大阪市西淀川区に住む4人の子供の母です。
9月19日の昼から20日の朝にかけ、自宅近くの駐車場に止めていた「アルファード」が何者かに盗まれました。
【車を盗まれた被害者】「怒りというより悲しかったですね。警察が“荷物の不法投棄”で自宅に来て、そこで初めて車がなくなっていることに気づいて」
【記者リポート】「車が持ち去られた場所からおよそ800メートル離れた公園の脇に、荷物が捨てられていたということです」
現場に散乱したチャイルドシートやぬいぐるみ…犯人が車を盗んだ後、車内の荷物を投げ捨てていったとみられています。
3年前に購入したばかりのアルファード。子供の保育園への送り迎えや買い物、家族のレジャーなど、生活に欠かせない車がなくなったことで大きな影響が…。
【車を盗まれた被害者】「ちょっと車が用意できるまで(保育園は)お休みさせていただいています。連休はずっと家で過ごしていた」
■全国で「トヨタ」の車が多く盗まれるワケ
全国で相次ぐ車の盗難被害。「アルファード」や「ランドクルーザー」、「プリウス」など、トヨタの車が多く狙われています。
なぜ、トヨタの車が盗難に遭うのか?中古車販売業を営む自動車の専門家は…。
【自動車ライター 桑野将二郎さん】「(海外の)過酷な環境にも対応できる性能の良さですよね。中東含め、いろんな国で需要があり、人気が高いので」
「バラバラにして部品で売る方が高額になるケースも意外とあるんです。盗難の足がつかないように車をぶった切ってしまって、それを海外で溶接して“ニコイチ”にしたり」
Q.大切な車を守るためには?
【自動車ライター 桑野将二郎さん】「アナログなやり方なんですが、“ハンドルロック”みたいな、ハンドルが回らなくなる(ようにロックするもの)。あれが実は意外と効果的で、窃盗やる前に窓越しに見て、『時間かかるな』となると窃盗団は狙わないので」
また、取り付け費用はかかるものの、防犯ライトやブザーなども効果があるといいます。
8月、群馬県内でランドクルーザーを盗もうとした男たち。すると次の瞬間、車の防犯ブザーが鳴り響きました。音が止まると男たちは車に乗り込みますが、またしてもブザーが鳴り響きます。
結局、男たちは車を盗らず、その場から立ち去り盗難被害は免れました。
アルファードを盗まれた女性はこんな後悔も…。
【車を盗まれた被害者】「まさか自分が盗られるって思ってなくて。複数の盗難防止対策を組み合わせて利用していたら良かったと思います。解体されるか、海外に飛ばされる覚悟はあって。それでも悲しいので、見つかったらうれしい」
■「スマートキー」を悪用した“リレーアタック”という手口も
大切な車を盗まれたことで生活に大きな支障が出ている被害者。ハンドルロックやブザー以外にも対策方法はあるのでしょうか。
【関西テレビ 加藤さゆり報道デスク】「ほとんどの車がそうだと思うんですが、持っているだけで触れなくてもドアロックなどができる“スマートキー”の技術が使われた車が狙われやすい。“リレーアタック”という手口があるんです。家の中、例えば玄関に鍵を置きますよね。その鍵は、実は微弱な電波を出している。その電波を悪用して、それを増幅させて車の近くにいる人がその電波を受け取ると、開けられてしまうというシステムを使っています」
「これを防ぐには、専門家によると、金属製の缶に鍵を入れて蓋をしておくと電波が出ないので、身近な対策になります。ただ、手口は新しくなっていっているので、例えば鍵を(自宅の)奥の方に置くとか、できることは対策していただきたいと思います」
鍵の置き場所も含めて対策が必要ということです。
今回の被害では犯人がまだ捕まっていないということで、捜査の進展が待たれます。
(関西テレビ「newsランナー」2024年9月25日)
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